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第8回チャレンジ・ザ・オリンピック   4月28日~29日 日本CSC


 参加者はプロ、実業団、大学生、高校生と幅広い層からとなったが、今回最大の話題は何と言っても、北京オリンピックに向けての選手選考が行われた事だろう。その中にはアテネオリンピック以来、ナショナルチームには参加していなかった長塚智広の姿もあった。


 注目は、250mタイムトライアル。北京オリンピックでの、チームスプリントのメンバー構成に大きくかかわる重要な種目なだけに、どの選手がどれくらいのタイムを出してくるのか、メディアや関係者の関心も高かったが、一番時計は長塚の18秒1という結果に。全盛期に比べれば落ちているものの、しばらく競技から遠ざかっていたにも関わらず、トップタイムを出した事実は能力の高さを物語っている。裏を返せば、長塚を超える選手がまだ出てきていないという、恐ろしい事実もあるが。


 また中距離では、250mバンクでポイントレースが行われ、選考会ではあったが、観戦する方々にポイントレースはやはり周長の短い250mバンクで行う事が面白いと印象づけたのではないだろうか。


 さらに今回のチャレンジには競輪界の怪物・小嶋敬二も参加。競輪の現トップ選手が競技のほうでどれくらい強いのかにも注目が集まったが、タイムは平凡なものに。アマチュア時代は1kmタイムトライアルを中心に競技の世界で活躍していた小嶋だが、現在は競輪に専念しており、やはり競輪と競技では脚質が全く違う事も証明された結果となった。




リザルト

●男子エリート200mフライングタイムトライアル

1位 中川誠一郎 10秒303

2位 北津留翼   10秒431

3位 伏見俊昭   10秒571


●男子エリート250mタイムトライアル

1位 長塚智広 18秒097

2位 成田和也 18秒165

3位 渡邉一成 18秒312


●男子エリート1kmタイムトライアル

1位 大森慶一 1分04秒718

2位 及川裕奨 1分05秒003

3位 田中晴基 1分05秒321


●男子エリート4kmタイムトライアル

1位 倉野隆太郎 4分56秒661

2位 小豆畑郁也 4分57秒070

3位 川西貴之  4分57秒632


●男子エリートポイントレース

1位 角令央奈 33

2位 飯島誠   28

3位 盛一大   19


●男子ジュニア3kmタイムトライアル

1位 嶌田義明 3分40秒020

2位 山地大介 3分50秒021

3位 田中陽平 3分50秒112


●女子エリート500mタイムトライアル

1位 岡希美    38秒132

2位 沼部早紀子 38秒162

3位 佃咲江    38秒725


●女子エリート3kmタイムトライアル

1位 和田見里美  4分00秒935

2位 大塚沙織   4分03秒072

3位 石井寛子   4分13秒757


●女子エリートポイントレース

1位 和田見里美 56

2位 石井寛子   26

3位 井上玲美  –27


●女子ジュニア2kmタイムトライアル

1位 柁原彩    2分38秒766

2位 針谷千紗子 2分49秒160

3位 星川恵利奈 3分00秒956


久々に競技の世界に戻ってきたアテネの銀メダリスト長塚。そのタイムに注目が集まったが、250mタイムトライアルでは一番時計をたたき出し、健在ぶりをアピールした。

今大会の話題のひとつでもあった競輪界の王者・小嶋の出場だったが、タイムは平凡なものに終わった。


女子エリート3kmタイムトライアルとポイントレースで優勝した中京大の和田見。成長著しい若手有望選手だ。

男子エリートポイントレース。この種目の醍醐味でもあるラップなどを考えると、やはり周長の短い250バンクでのレースが観ていて一番面白い。

現在、日本のポイントレースで群を抜いて強いのは、この3選手。写真先頭から盛、飯島、角。今大会は鹿屋体育大の角が優勝を飾った。



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Race Calender

/18/20
UCIトラック・ワールドカップ第3戦(アメリカ・ロサンゼルス)

/26~1/27
2008シクロクロス世界選手権大会(イタリア・トレビーノ)


/15~/17
UCIトラック・ワールドカップ第4戦(デンマーク・コペンハーゲン)


/27~3/30
2008UCIトラック世界選手権(イギリス・マンチェスター)







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